優良企業の判断基準

ビジネスパーソンだけでなく、就職活動をする学生も気になっているであろう「優良企業」というワード。みなさんはご自分のお勤めの企業が、優良企業であると言い切ることができるでしょうか?分からない、という人も多いはずです。

 

優良企業であるか分からないというのは、誰にとっての優良なのか?ということがまず大きな問題だからです。働いている本人からすると、まずは「従業員」として自社が優良なのかを考えてしまうと思います。給与面、休日・残業の有無、働きやすさなどが大きな判断基準になってくるでしょう。

 

しかし「顧客」の立場からすると判断基準は全く異なったものになってきます。たとえばある食品メーカーを優良企業がどうか判断するときに、従業員の給与などは知ったことではないという人がほとんどです。顧客としての判断基準は、食品メーカーの場合だと商品のおいしさ、値段、おしゃれさ・・・などになってきますよね。誰の立場からの優良企業なのか?むしろ混同していないか?と感じてしまいます。
また株式会社を支えるのには「株主」という存在もあります。顧客とはまた違ったものなので株主のもつ判断基準も、もちろん前の二者とは異なるものになりますよね。

 

これらの三者が同時に納得する優良企業というのはとても少なく難しいというのもお分かりですよね。顧客にとっての優良企業であろうとすれば従業員にとっては業務が増えることになってしまい不満が出ることも多いからです。もちろん誰もが認める優良企業というのもあるでしょうから一概には言えたことではありませんけどね。

 

「優良企業」ということばを目にしても、それが「誰に」とっての優良なのか、一度冷静に考えるようにしておいた方がよさそうですね。