食品メーカーと異物混入

ニュースを見たり新聞を読んだりしていると、定期的に「食品メーカーの異物混入」というワードが飛び込んできませんか?昨日も清涼飲料水にカビが混入しているというケースがあり、ニュースになったところです。対策はできそうなものですが、なぜこういったことが頻繁に起こってしまうのでしょうか?

 

大量生産を行う食品や飲料の製造というのは、基本的には機械による作業が大部分を占めます。機械が間違いなく作動していればミスもなく異物混入など起こりそうにないものですが、最終的に異物が入っていないかを確認するのは人間の目視によるものという工場もあります。それを考えると確かに絶対に異物混入をゼロにするというのは難しいように思いますし、実際にメーカー側も完全に防ぐには難しいと話すこともあります。
設備投資をして異物混入が起こらないようにするような環境を整えるのにも、莫大な資金がかかりますし、設備投資をしたからといってゼロになるとは限らない。なんとも難しい問題です。

 

また異物といっても種類があります。身体に悪影響を及ぼす食中毒菌もあれば、虫や髪の毛、金属片など。実は虫や髪の毛は身体に影響を与える可能性が低いものとされているので、仮に混入されていたとしても必ず回収をしなければならないという定めはありません。当事者間で解決をするようになっています。しかし菌類、悪影響のある化学物質などが混入していた場合は回収しなければならないというふうになっているのです。

 

最近ではインターネット、特にSNSの発達で異物混入などがあれば誰でも簡単に全国へ発信ができます。そうなればたとえ回収をしなくてもよいとなっている異物の場合でも、企業イメージを重視してすぐさま自主回収をするという時代になっているのです。そのことから24時間態勢でインターネットの書き込みを監視する会社も珍しくありません。
情報公開を多く行って安心安全をアピールする会社もあり、ただ異物混入をどう防ぐかということだけが仕事になっているわけではないのが最近の食品メーカーの現状です。

 

営業マンとしてメーカーとの取引や付き合いが出てくることもあるでしょう。ひとつの知識として異物混入の現状をぜひ知っておいてください。